今回は、鶏卵についてです。食物アレルギーで一番の悪者が卵ですが、いい面もたくさん持っていますね。卵は、食べられない殻は別として、卵白と卵黄から成り立っています。料理で、温泉卵を作ったり半熟卵を作ったり、経験から、いろんな技を産み出したのでしょうね。卵黄は半分が水分で脂質と蛋白質が2:1です。卵白は90%が水分で残りはほとんど蛋白質です。黄身が固まる温度は、65度~70度に対して、白身が固まる温度は、75度~80度です。黄身が固まる低い温度で置けば温泉卵でき、白身の固まる高い温度に短時間置けば半熟卵ができるのですね。

卵は、いろんな栄養素を含み、効率良くエネルギーを摂取できる食品です。白身に蛋白質を含み、黄身に脂質が含まれます。黄身にはコレステロールも多く含みますが、血液中のコレステロール高値に直接結びつきはしないとされています。黄身に脂質がありますので、各種の脂溶性ビタミンが含まれています。ビタミンA、D、E、Kです。ミネラルのリン、鉄も含まれています。いいのか悪いのか、糖質はほとんど含んでいません。

卵アレルギーの原因は、白身に含まれている蛋白質のオボムコイドとオボアルブミンです。オボアルブミンは加熱することでアレルギー性が失われますが、オボムコイドは加熱してもアレルギー性は失われないので、しっかり火を通してもオボムコイドに反応がある人は食べることが難しいのです。

医療法人オリーブ会 よしみつこどもクリニック